こんな研究を始めました
デジタル教科書・教材及びICTの活用に関する基礎調査・研究
そうしたところ「デジタル教科書・教材ってなに?」というご質問を学校の先生からいただきました。
当然のことですね。定義をはっきりさせないと。
で,以下のようなメールをお送りしました。
〇〇先生
△△先生
ご連絡ありがとうございます。
デジタル教科書については確固たる定義はありません。
ですが,先日出された「教育の情報化ビジョン」にはこのように書かれています。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/23/04/1305484.htm
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(デジタル教科書)
○ いわゆるデジタル教科書は、「デジタル機器や情報端末向けの教材のうち、既存の教科書の内容と、それを閲覧するためのソフトウェアに加え、編集、移動、追加、削除などの基本機能を備えるもの」であり、主に教員が電子黒板等により子どもたちに提示して指導するためのデジタル教科書(以下「指導者用デジタル教科書」という。)と、主に子どもたちが個々の情報端末で学習するためのデジタル教科書(以下「学習者用デジタル教科書」という。)に大別されるいる。現在、教科書発行者から発行されているものは、いずれも指導者用デジタル教科書
である。また、これは教科書に準拠しているものの、法令上は、教科書とは別の教材に位置付けられる。
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となっています。実は,教科書の定義は厳密でしてこの名前は通称です。
正式名称は「教科用図書」という名前になっています。
教科書制度の概要:文部科学省
ですので,それに対して「拡大教科書」などは「教科用特定図書等」という言い方をしています。
今後はデジタル教科書はこの後者の「教科用特定図書等」の範疇に入るのではと思いますが,さまざまな著作権の絡みがあり,児童生徒用のデジタル教科書と呼ばれているものは発行されておりません。拡大教科書、点字教科書:文部科学省
市販されているのはここにあるような「指導者用デジタル教科書」ですが,これはデジタル教科書といっても良いでしょう。
http://www.tokyo-shoseki.co.jp/soft/digital/http://www.mitsumura-tosho.co.jp/digital/
また,デイジーコンソーシアムが作っている「マルチメディアDAISY版教科書」というのは,市販されているものではありませんが,「教科書のデジタルデータ」ですので,「デジタル教科書」と言ってもいいでしょう。
これは,公的な機関として作成しているわけではなく「著作権法第33条の2」によって「視覚障害者その他視覚による表現の認識に障害のある者」に対して一定の定められた機関が障害者のために一般の図書をデジタル化して提供している行為です。マルチメディアデイジー教科書
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/21_houkaisei.html
詳しくは上記のリンク先を読んでいただかないといけないのですが,私の解釈としてはデジタル教科書というよりは「教科書のデジタルデータの提供」と言った意味合いが強いと思っています。
さて,当研究所で行う場合の「デジタル教科書・教材」といったところの「デジタル教科書」は上記の中でも「学習者用デジタル教科書」をイメージしています。これは上にも書いているようにまだ発売はされていませんが,現在進められているフューチャースクール推進事業では,教科書会社が試作し文部科学省にそのライセンスがあり,学校に提供しての実証実験が進められています。
ですが,先日の展示会に行ったところでもそれに関係する会社以外ではまだ白紙の状態ですし,実際に進めている会社でも試行錯誤の状態のようです。総務省|ICTリテラシー向上に向けた関連施策等
ですので,その段階で我々が障害のある子どもたちも使えるデジタル教科書はどのような仕様を満たしていた方がいいかを提案しようと思っています。
また,「デジタル教材」については,広く捉えています。実際にはパソコンの教育ソフトなどもその中に入ると思っていますし,これは「教科書」の内容には限定していません。
長くなりましたが,以上のように考えています。
ということです。今年はいろいろな学校にお伺いさせていただき,調査をしていきますので,おすすめの学校などがあれば教えていただけると助かります。
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