毎年冬の恒例のATACの詳細が告知されました。
今回のテーマは「素材を楽しむ」ということだそうです。
転載させてもらいます。
人は社会で生きることを楽しみ、その一方で悩み苦しむこともあります。様々な多様性を理解すべきだと言われますが、現状は、マイノリティの人がマジョリティの人に合わせるように教育や訓練を受けている現状があります。個々の特性を活かしながら誰もが無理することなく社会で生活するにはどうしたらいいのでしょうか?
障害のある人は、障害を克服する努力を重ねた上に、さらに様々な学びや仕事への努力をしなければなりません。また、社会に適応するために、自分の特性を教育や訓練で変えたり、薬でコントロールされることは、その人にとってとてもストレスフルな状態です。必ず変われる保証もなく、時間もかかります。ATACカンファレンスはこれまでテクノロジーを用いて個人の能力を高めることを1つの方法として提案してきましたが、それと同様に、マイノリティである彼らの特性を理解し周囲の人がプロデュースできたら、誰もがありのままでもっと楽しい社会を実現できると考えます。
今年のカンファレンスでは料理研究家の土井善晴氏、アーティストの鈴木康広氏らをゲストに迎え、素材である人や物を様々な角度から楽しみ、プロデュースする方法を考えます。
なるほど
ちょっとこれまでのある意味「過激な」テーマとは違って、マイルドな感じを受けるのは私だけでしょうか?
ATACの元は支援技術の普及です。その意味ではテクノロジーというのを技術よりに考えてきた部分がありますが、当事者よりに生活を豊かにするという視点で捉えているのだな私なりに解釈しました。
さて日程は、以下のようだそうです。
12月6日(金) ATAC特別セミナー
12月6日(金) FIKAカンファレンス
12月7日(土) ATACカンファレンス Gathering Day
12月8日(日) ATACカンファレンス Practical Day
今回も3日間参加しようかなと思っています。すでに宿は取りました。
この中で注目したのはこちら
3日目のPractical Dayの中である【学び:今の特別支援教育の良い点、変えるべき点】の最後のセッションの
14:50-16:20 30年前の養護学校の卒業生の今から教育を考える
14:50-16:20 坂井 聡(香川大学 教授/言語聴覚士・公認心理師)・中邑 賢龍(東京大学先端科学技術研究センター 教授)
です。前回のATACで中邑さんが私たちがやってきたことがしっかりと卒業生の生活を支えるものになっていたのだろうか、という疑問を投げかけて下さいました。
学校時代には支援機器を使っていたけど、卒業後にはそれが生きていない、ということを良く聞きます。
30年前の養護学校というと、私がちょうど中邑さんと初めてお会いした頃になります。
そこの頃には今のようなより簡便なPCはありませんので、ワープロ専用機を駆使したりしていた時代。
パソコンでいうとMSXという機械があって、それをテレビモニターにつなげてやる実践が始まろうとしていた頃です。
中邑さんのこの本は大変参考にさせてもらいました。
福村出版から出された「障害者のための小さなハイテク」という本です。
1986年に発刊された本で、持っていたのですがどうしたことか無くしてしまい、すでに廃刊になってしまったのでずっと探していました。たまたま、2年ほど前に中古で売っているのを見つけて買ったので、「リサイクル」というシールが貼っています。
杉並区の図書館から廃棄されたものだったようです。
私にとっては、バイブル的な本です。
賢龍さんがおっしゃるようにその当時の教え子たちは卒業後も有効に支援機器を使っているのでしょうか。
そして、今の教育を行っている子どもたちにその場限りの指導でなく、ずっと続く学校修了後の生活を支えるためにどんな事をしなければならないか、考えさせられますね。
マジカルのメンバーでいっしょに活動を支えて下さる方はこんな活動をしています。
訪問大学おおきなき
こういった「つなげる」ということはとても大切な事ですね。
