先日ご紹介したこの画像ですが
「平等」と「公正」そして「過剰な支援」合理的配慮について考える画像

高松さんからフェンスバージョンを追加したとのご連絡をFacebookにいただきました。
以下引用
基礎的環境整備と合理的配慮のイラストを私なりに作成しました。
ユニバーサルデザイン授業の大切さが簡単に理解できると思います。
ミクロよりもマクロ
個よりも全体から始めましょう!!キーワードは、合理的配慮、公平、平等、過剰(やりすぎ)、
基礎的環境整備
ICT機器ありきでは無く、まずは授業改善から…
クラスや学校のルールは変更なども含みます
それでも課題がある場合には、
治療教育(主に通級指導教室など)
アナログでの支援(汎用性、利便性高い)
自助具や用紙の改善など
最後にデジタル(ICT機器)の活用を検討
のようなサイクルが必要ではないでしょうか?
とのことです。
この画像については、Facebookでいろいろな人がコメントされていたんですが、ある方が
壁が無ければ
とのお話がありました。
確かにそれなら踏み台はいらない。
ですが、ボールが来たらぶつかってしまうかもしれないので、危ないです。
なので、フェンスは基礎的環境整備なのでしょうね。
これを見ながら、以前に明治図書に書いた文章を思い出しました。
以下長文ですが引用します。
もう一つの視点として「基礎的環境整備」と「合理的配慮」との関係でユニバーサルデザインとATの関係が考えられます。ユニバーサルデザインには「調整又は特別な設計を必要とすることなく、最大限可能な範囲ですべての人が使用することのできる製品、環境、計画及びサービスの設計」のことだといわれているので、基礎的環境整備に近い「誰もが参加できるように」という意味があります。また、「合理的配慮」には個々の子どもの状態に合わせる配慮するので、ATに近い要素ではないかと考えられます。
しかし、ユニバーサルデザインには以下の注記があるのも、見逃せません。「ユニバーサルデザインは、特定の障害者の集団のための支援装置が必要な場合には、これを排除するものではない。」つまり、多くの人が参加できるようにすることは当然必要な配慮ですが、特定の人の参加を促すためのATは共存できるのではないかと思っています。
基本的には、ATは特定の人のためというものが多くなりますが、広く考え、誰もが参加できたり、上手にコミュニケーションできるようにするためのATというのもあるのではと思っています。
図1に戻って考えると、プロジェクターに映し出した教材は、多くの生徒たちにとっても見やすく分かりやすい授業となりますが、聞いて理解することが難しい生徒にとってはAT(支援技術)の役割も果たせるのではと思っています。
どちらにせよ、多くの子どもたちが学習に参加できるための配慮としてユニバーサルデザインとしての授業や学習環境の組み立てと併せて、個々の子どもの困難性に対応した支援技術製品を積極的に活用してもらいたいと考えています。(明治図書:『LD,ADHD&ASD』(2015年7月号),ユニバーサルデザインとAT(支援機器),金森克浩)より引用
https://www.meijitosho.co.jp/detail/23054/
この文章で引用した図1というのは教育の情報化に関する手引の「第9章 特別支援教育における教育の情報化 」196ページにある図です。
どちらにせよ、この高松さんが作られた絵を見ながら、さて今の学校はどんな事をやっているのだろうかと考えたいですね。
コメント
北海道の小学校で、特別支援学級の担任をしている澁谷といいます。
この「基礎的環境整備」の図(金網フェンスの図)を、
校内で行う研修の資料に使わせていただきたいのですが、
許可いただけるでしょうか?
ご返答をいただけるとありがたいです。
よろしくお願いいたします。
ご自由にお使いくださいと、絵の提供者からいわれました。
どうぞお使いください。
上記のメールと重なりますが、北海道の中学校で教員をしている者です。
基礎的環境整備、それから3枚並んだ合理的配慮のイラストをで研修用に使わせて頂きたく、ご連絡いたしました。必要としている人に、支援が行き届くことをねらいにしています。どうぞよろしくお願いいたします。
Kawaさん
もちろん問題ないです。
お使いください。
お返事ありがとうざいます!ブログも拝読し勉強させて頂きます。
「一人でも多く」ではなくすべてのお子さんにとって、学校が学ぶことの楽しさが感じられる場になるよう、微力ながら支援していきたいと思います。