Facebookでこちらの記事を紹介してもらいました。
熊谷晋一郎さんのお話を最初にお聞きしたのはこちら
このときにはこんな事を書いています。
さて,最後の対談の時にフロアーから言葉によって障害のある人が自分の思いを伝えられればいいが、なかなかそれが難しい人の場合にはどういったことが考えられるかというような質問がありました。
これに対して熊谷さんのお答えとしては「聞き手を増やすこと」といったお話しをされていました。
とかく,障がいが重くなると特定の人とのコミュニケーションに偏ってしまう。そして,その人が当事者の代弁となってしまうが,それは本当の意味での本人の表現にならない可能性がある。
様々な聞き手があることで,本人のコミュニケーションが豊になるのではと思います。
当事者研究として熊谷さんの聡明な語り口はとても分かりやすく納得がいくお話しでした。
また,次の機会にお話をお聞きしたいところでした。
これをきっかけにして、マジカルトイボックスの第37回イベントに講師としてお呼びしました。
熊谷晋一郎の有名な言葉に「自立とは依存先を増やすこと」というのがあります。
さて、今回紹介してもらった講演記録もそれにつながることですが、少し切り口が違っていたように思います。
ご自身の「身体論」から「わたし」と回復をテーマにした講演です。
詳しくは上記のサイトを読んでもらいたいのですが、読んでみた感想としては「回復」が変わり続けること、という言葉です。
一定の目標というのが存在してそこに向かい、そうなるとやっと「回復した」と思ってしまうが、そんな事はない。
もちろん、「回復」するというとどうしても健常者に近づくことをイメージするが熊谷晋一郎さんが語られているのはそこに向かっているわけではないです。
つまり変わり続ける「わたし」というのが重要で、どこかに留まり、身動きがとれなくなって淀み続けることで限定的な「依存」が生まれるのではないかと思いました。