私の大学では4月いっぱいは授業を始めず、5月のゴールデンウイークからオンラインでの授業再開となりました。
また、オンライン授業を始めるに当たっても、6月末までは全ての講義をオンラインにするということが決まっているので、今月末まではオンラインです。
元々、大学はオンラインの学習システムを持っています。
多くの大学はmanabaというシステムを使っているようですが、私の大学は独自のシステムです。
まあ、機能的には同じようなもの。
その特徴はオンデマンドの教材が入れられるようになっていることです。
何でそうなっているかというと、全国でも有数の通信教育システムを持っているからです。
どうしてオンラインでの講義に切り替わるのが早かったのかと考えると、これがあったからでしょうね。
その後も、同時双方向のシステムとしてzoomを入れました。
実はすでにMicrosoft365も導入していましたし、Google Sweetsも使っていましたが、それらのテレビ会議システムは100名を超える遠隔講義は難しかったからだと思います。
実際に、講義をやってみるとほぼ全ての学生は講義に参加することは出来ました。
もちろん、回線の状態が悪くて途中で止まってしまう学生もいます。
また、スマホだけでつなげているという学生もいました。
それでも対面授業が始まったらそれを補うようにしようということでやっています。
こちらの記事では、初等中等教育の問題点が書かれていますが

大学の場合は、ある程度自分で授業に参加できるということも大きいですし、経済的な問題のある学生もいますが、高校以前よりはよいでしょう。
さて、遠隔講義をやっていて気がついたことがいくつか。
1つめは、やはり大学生はパソコンを持っているべきだなとおもうこと。
多くの学生は自分のパソコンを持っていますが、持っていない学生や家族と共用しているという学生もわずかにいます。
ただし、大学での学びを考えると、さまざまな情報を得たり情報をアウトプットするのには自分の機械が必要なことだと思います。
まして、私が教える教職課程を学ぶ学生なら、必須のように思いました。
いまのこの時代を考えると、さまざまな情報が流れてきます。
それらが、本当に確からしいかは分かりません。
そういった情報の渦の中にいる子どもを教える教員が、正しく情報を得たり、伝えたりする力がなければ子どもたちは途方に暮れてしまうでしょう。
そのためには、やはりスマホだけでは情報を整理するのには足りないと思います。
もう一つは、オンラインでの授業をすると学生からの質問が多くもらえること。
対面での授業よりもより個別に授業を受けているように感じられるのだと思います。
学生のそばには他の人はいませんからね。
これって、とっても有効でした。
こちらがしゃべったことについて、頷いてくれたり、声を上げてくれないのはとっても淋しいですが(学生側のビデオはトラフィック軽減のために非表示にしているので)チャットで気軽に質問してくれるのはよい感じです。
対面の講義にしても同じような仕組みを考えてもいいのかもしれません。
最後に、いままでの授業と大きく変わったからというと、自分としてはあまり変わらずに講義が出来ていました。
すでに、いままでの講義はPowerPointで作っていましたし、オンラインの動画をよく使って授業をしていたので、そのまま流用できています。
ただし、とっても残念なのは、演習が出来ないこと。
疑似体験のような授業をよくやっていたので、それはオンラインだととっても難しい。
ものを動かしたり、学生同士のやりとりは出来ない。
これも考えようで、オンラインの得意な部分と、対面での得意な部分が見極められるようになったと思いました。
やはり、早く学生が大学に来てもらいたいですが、今のうちにオンラインの講義の課題とポイントをもう少し整理していきたいところです。
それはやはり、病気などさまざまな理由でコロナ以前から学校に行けない子どもたちを大切にしたいからです。
コロナが終わってしまったら、またそういう子どもたちのことが忘れ去られてしまうのではないかと危惧します。
ある特別支援学校では、不登校気味の子どもがオンライン授業があることで授業参加できるようになったそうです。
なのに、オンラインをやめた途端、そういった配慮は出来ないという話になってるとか。
それって、どこか違うことを大切にしているように思います。
子どもの学びをとめないで
そういうことを、みんなで考えていきたいですね。