
思うところがあって、視線入力に関する論文を整理しました。
しましまさんがブログにここ2〜3年でいろいろ出てきたが、それ以前には中重度の子どもへの実践がなかったと書かれていましたが
あれ?
私がやった論文はその範疇としてみてもらえなかったのかな,という疑問もあります。
まずは、私の関係したところで。
視線入力装置を活用した障害の重い子の指導 (日本教育情報学会 第27回年会 教育情報のイノベーション–デジタル世代をどう導くか) — (特別支援教育の実践と評価)
年会論文集 27, 86-89, 2011-08
日本教育情報学会
この論文はマジカルトイボックスの外山さんと最初に発表した論文だと思います。2011年ですから今から7年前。
国立国会図書館のサイトから閲覧可能です。
これに続けて、翌年にはこれを発表しています。
視線解析システムを用いた障害の重い子どもへの視線入力装置の評価 (日本教育情報学会第28回年会),年会論文集 28, 222-225, 2012-08,日本教育情報学会
前述の論文よりも評価をどうしようかという検討の段階の論文です。
2011年の論文の方が,実際に子どもさんへの指導を通して気がついたことを具体的に述べています。この頃は、安価な機会がありませんでしたので、もちろんマイトビーという高価な機械ですが、幸いなことに光明特別支援学校(現在の光明学園)は東京都教育委員会が予算を認めて買ってもらえました。
ciniiでキーワードを視線入力装置とすると25件の論文リストがあります。
国内でマイトビーが販売されたのは私が国立特別支援教育総合研究所に勤めはじめた頃の2008年頃からですので、それ以前はいろいろな機器がありました、まだ実用化させるには厳しいものがありました。
それでもこちらの論文のように
2000年以前でも開発は試みられています。透明文字盤などを考えれば、視線入力装置などといわなくても、人の目線をコミュニケーションの方法として考えるのはある意味自然なことですから、電子機器が普及しない時代から意思を伝える方法として考えられたのでしょう。
島根大学の伊藤さんも考え方はすでにあったけど、それを実用化する事ができなかっただけで、今は電子情報技術が進んだので、発見したように思われているけど、そんなことはないとおっしゃっていましたね。
私もそう思います。
さて、前述の論文のあとで私の係わったものとしては、九州の待木さんとやってこの研究があります。
重度・重複障害のA児が視線で要求を伝える指導 : 視線入力装置の活用と教師の働き掛けを通して (日本教育情報学会第32回年会) — (特別支援教育AT研究会),年会論文集 32, 114-117, 2016-08,日本教育情報学会
これのもととなるのは、みずほの財団で予算をもらったこちらの研究です。
待木さんは特総研に研修に来てくださり、翌年教育センターに行かれていたので、じっくりと取り組んでもらったのが良かったです。
また、熊本大学(現在の皇學館大学)の大杉さんも視線入力装置と外部の機器を組み合わせた研究をされています。
視線入力を活用した障害の重い児童生徒の教材制作環境の提案,日本教育工学会論文誌 40(Suppl.), 149-152, 2017,日本教育工学会
また、ciniiには載っていませんが、現在お手伝いをしている秋田県の高橋さんが独自の研究をしています。
これらはここ2〜3年の研究といえばそうですね。
稲荷山養護学校の青木さんが日本財団の助成を受けてアセスメントの研究とあわせて視線入力についてもまとめていますが、これも論文になっていませんし、資料も公開されていませんが、とてもよくまとまったものです。
上記の記事にもなりましたが、一般にも紹介してもらえるといいですね。
とりあえず、障害の重い子どもの視線入力に関する情報を整理してみました。