
ATACとしては3日目なのでしょうけど、私は初日は参加しなかったので私としての2日目、
そして最終日。
この日はPractical Dayということで、全体で集まることはせず、当日自分が聞きたいと思う講義を聴きに行く形式。
私は「言葉の理解が不十分な重度知的障害や自閉症」というコースを1日聞くことにしました。
ここは、4コマ中3コマが坂井さん。残り一コマは青木さんですが、坂井さんや中邑さんが乱入する(?)という贅沢な講義でした。
プログラムの詳細はこちらにPDFで掲載されています。
さて、なんで坂井さんの講義かというと、純粋に面白いということと同業者として坂井さんの講義から学んで自分の講義に使いたいという少し不真面目な理由です。
そして、沢山のヒントをいただけました。
以下は網羅的に書かせてもらいますが、一番良かったのはタイトルにもあるADHDの再定義。
文部科学省が定義するADHDは
注意欠陥/多動性障害(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)
です。
しかし、この注意が欠陥していて多動であるというのはとても悲しんじゃないか、もちろんそうだけどこれだと自分のことをADHDだとは言いたくない。そこで、坂井さんが定義したのは
AあれこれするけどD大丈夫、HはらはらこまるけどD大丈夫
というもの。
自分も多動傾向があり困ることが沢山あるけどこの「大丈夫」ということを言ってもらえれば安心します。まあ、そのための手立てだったり、理解があることが前提だったりしますが、困っただけでは解決しない。
そんなことを教えてもらいました。
さて、その他にも興味深かったのは強度行動障害のある人が行動障害が現れる時期のお話。
その場でネットで調べたらこの資料しか見つかりませんでした。
強度行動障害のある人(厚生労働省)
この資料の3ページに以下の図があります。

これを見ると、就学前の低い数値から就学からその数値が上がっていき、高校段階にピークに達します。その後、卒業後に下がるということは、本人の問題として行動障害が起こっているのではなく、環境(学校)が行動障害を引き起こしているのではないか、と坂井さんはおっしゃっています。
であれば、視覚支援であったり、構造化であったり、コミュニケーション支援をするなど環境側が変わってくれば「問題行動」と呼ばれるものの出現率は下がるのではないか。
そんなお話でした。
これ以外にもさまざまなグラフを見せてもらったのですがその時には探せませんでしたが、
国立リハビリテーションセンター 発達障害情報・支援センターの「強度行動障害支援者研修資料」
この中にある
平成24年度障害者保健福祉推進事業「強度行動障害の評価基準等に関する調査について」(社会福祉法人 全日本手をつなぐ育成会、平成25年3月)
にいろいろなデータが載せられていました。
上記の「強度行動障害支援者研修資料」には沢山の示唆がありました。
そんな坂井さんの講義の最後にまた、中邑さんが来て
僕たちは懺悔しなければならない
とおっしゃっていました。
障害の重い人たちに支援技術を提供し、彼らのその時のコミュニケーションは豊かになったがその10年後20年後の生活がどうなっていっただろうか、もしもその時に良かれと思って利用していたものが十分に活用されなかったとすれば、その場限りの事になっていったかもしれない。
それを次のATACでは検証したいとお話しされていました。
私も特別支援学校を離れて10年、養護学校で教えていた子どもたちがいまはそういった支援機器を有効に活用していなかったとすると、将来を見通せなかったことになります。
つい先日、光明養護学校で教えていた子どもたちの成人を祝う会があるというお知らせをもらいました。
残念ながら、大学の仕事のある日だったので、行けないというお返事をしたのですが、合いに行きたかったです。