文部科学省「著作権法の一部を改正する法律」


文部科学省のサイトに今国会における著作権法改正の提出資料が載っています。

この中で注目するのは上記の2点

2 教育の情報化に対応した権利制限規定等の整備(第35条等関係)
3 障害者の情報アクセス機会の充実に係る権利制限規定の整備(第37条関係)

ですね。2番目は学校教育におけるデジタル教科書に関する事。
3番目はこれまで不明確だった肢体不自由のある人へのデジタル図書の扱いに関する事です。
この話題は、昨年のこちらの特殊教育学会でも話題に出ていました。

学校教育におけるデジタル教科書の流れはこちらで紹介しましたが
いよいよデジタル教科書が具体的に導入に
国がデジタル教科書使用について動き出しました。さまざまな、法令などを整備しないと現行ではデジタル教科書が学校への導入が難しかったのですが、デジタル教科書の使用が可能となるような法律の改正が図られます。まずはこちらから学校教育法の一部を改正す
上記の資料のマラケシュ条約とはなんでしょうか。
日本障害者リハビリテーション協会の河村さんが以前からこのことについてお話をされていましたが、同じ協会の野村さんの文章がこちらにあります。
マラケシュ条約の意義
引用すると

2013年6月17日から28日にかけて、世界知的所有権機関(WIPO)の186の加盟国から約600人の代表者がモロッコのマラケシュで開催された外交会議に集い、視覚障害者やプリントディスアビリティ(印刷物を読むことが障害)のある人々のための新著作権条約の採択に向けた議論に臨んだ。その結果、27日に、加盟国において合意に達し、「視覚障害者およびプリントディスアビリティのある人々の出版物へのアクセスを促進するためのマラケシュ条約」として採択された。

とあります。
上記の法律について関係するところとしては

それらの提供を受ける受益者は、印刷物をうまく読むことができないすべての障害、つまりプリントディスアビリティを含むという定義になっている。
これをどのように解釈するかが課題だが、視覚障害者、ディスレクシアなど読むことに障害がある者、身体障害により本を持ったり、ページをめくったり、目の焦点を合わせることができない者を含んでいる。

とあります。
さて、法文ではどう書いているでしょうか?
これとっても難解なんですがこうあります。(何で縦書きと思ったりするんですが・・・・)

第三十七条第二項中「含む」の下に「。次項において同じ」を加え、同条第三項中「視覚障害者その他」 を「視覚障害その他の障害により」に、「に障害のある」を「が困難な」に、「自動公衆送信(送信可能化 を含む。)」を「公衆送信」に改める。

それと理由として

情報通信技術の進展等の著作物等の利用をめぐる環境の変化に対応し、著作物等の公正な利用を図るとともに著作権等の適切な保護に資するため、電子計算機における著作物の利用に付随する利用、学校その他の教育機関における公衆送信、美術の著作物等の展示に伴う複製等をより円滑に行えるようにするための措置等を講ずるほか、盲人、視覚障害者その他の印刷物の判読に障害のある者が発行された著作物を利用する機会を促進するためのマラケシュ条約に対応するため、視覚障害者等に係る権利制限規定の対象者の範囲を拡大する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

と書かれています。
つまり
「視覚障害者その他視覚による表現の認識に障害のある者」を
「視覚障害その他の障害により視覚による表現の認識が困難な者」と直されました。
具体的には来年の1月1日からの施行となりますので今すぐに変わるという事ではありませんが、大きな前進となります。

ps、教科書の部分についてはいろんな人が書かれると思うので今日はここまでで・・・





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