
まだ、ブログの表示等で不具合等が出ておりますが、書きたい記事も貯まってきているので少しずつ・・・
文部科学省では表記の「「デジタル教科書」の効果的な活用の在り方等に関するガイドライン検討会議」というのが行われております。
第1回目の資料ではその趣旨を
学校教育法等の一部を改正する法律(平成30年法律第39号)が平成31年4月1日から施行され、教科書の内容を記録した電磁的記録である教材(「デジタル教科書」)が制度化されることに伴い、教育委員会や学校等が「デジタル教科書」を導入するに当たっての判断に資するよう、「デジタル教科書」の効果的な活用の在り方や、その導入に当たっての留意点等に関するガイドライン等を作成するための検討会議を開催する。
と書かれています。
以前にご紹介しました、この動きですね。
そして、法案ができたとしてもそれをどのように具体化するかを考えることは大切です。
その検討会に、特別支援教育関係者として慶應義塾大学の中野泰志さんが入られています。
中野さんは以前特総研に勤めていたときに、デジタル教科書の研究で大変お世話になりました。
その中のさんの資料が第2回の検討会で、提出されています。
の中のこれです。
(資料4-6)特別支援教育における学習者用デジタル教科書・デジタル教材の活用例(中野委員) (PDF:262KB)
沢山の情報が詰まっているので、なかなかかいつまんでの説明はできませんが、障害のある子どもたちにデジタル教科書を使うことでどのような効果が期待できるか、また利用上の配慮点や今後の課題などが詳しく書かれています。
第2回検討会の議事録に、中野さんの説明しているところが書かれています。
後半のあたり、とても大切なことが説明されているので、長いですが引用します。
【中野委員】 特別支援の話に言及していただき、ありがとうございました。黒川さんがおっしゃったとおり、資料4-6は、今後の課題も含めて書かせていただいていますので、今、各教科書発行者が対応しなければならないというわけではありません。その点は誤解のないようにお願いしたいと思います。
むしろ、今、各教科書発行者は、デジタル教科書に関して、制作前に特別支援教育の専門家の意見を聞いてくださっています。紙の教科書はアクセス可能にするためにものすごく長い時間が掛かったのですが、デジタル教科書は最初から制作者が専門家と議論しているので、その点で非常に画期的な取組が行われていると理解しています。
そういう点から考えると、1.の、ガイドラインの趣旨に、「障害のある児童生徒たちへのアクセシビリティを最初から考慮することで、インクルーシブ教育を推進するという役割をデジタル教科書は果たすのだ」ということをもう少し強く書いていただいてもよいかなと思います。今の、各教科者発行者の取組は十分にそれに値するかなと理解しています。
それから、6ページ目の、障害のある児童生徒等の学習上の困難の低減について、前回も少し議論させていただいたとおり、「アクセシビリティ」と表記した方がよいのではないかと思います。確かに、「学習上の困難の低減」に資することになるのですが、「アクセシビリティ」という言葉でもよいか、再度検討していただければと思います。あと、二つ目の丸に、「障害のある児童生徒等のニーズを適切に把握することが重要」と書いてあるのですが、障害者差別解消法の趣旨にのっとると、「障害のある児童生徒等のニーズに適切に対応することが重要」となるかと思いますので、修正を御検討いただければと思います。
最後に、7ページ目の、(4)丸2に、「引き続き、音声教材等の教科用特定図書等の活用も検討すること。」と書いてあるのですが、前回整理していただいたとおり、音声教材等はデジタル教科書に含まれないということなのですよね。ただ、デジタル教科書だけでは十分なアクセシビリティが確保されていない可能性があるため、特別支援教育においてデジタル教科書が効果的であることが分かっていても、デジタル教科書だけでは不十分な場合があり得ます。他方、音声教材等は、紙の教科書の内容を全て収録しているとは限らないため、デジタル教科書と音声教材等は、お互いに相補いながら使っていくべきと理解していますが・・・・・・。そうであれば、前回もお願いしたとおり、音声教材やPDF版拡大図書もデジタル教科書に含んでほしいなと思うのですが、音声教材やPDF版拡大図書のみを使用することが、この度の改正により可能かどうかは、この文章だけでは少し分かりにくいかなと思うのですね。と言いますのは、2ページ目にある表の、「その他補助教材」に音声教材等が含まれると、それらはデジタル教科書そのものではないので、当然ながら、特別支援教育の中で、紙の教科書に代えて使用することはできないという理解になってしまいかねないかなと思っていまして・・・・・・。ただ、特別支援教育の実情から言うと、学習者用デジタル教科書及び音声教材やPDF版拡大図書などを紙の教科書に代えて使用することができるという形になる方が望ましいかなと思うのですが、その点に関してはいかがでしょうか。
これは、提出されていた(資料5)デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドライン(骨子)(案) (PDF:237KB) に対するご意見のようです。
アクセシビリティ
というキーワードは障害のある子どもたちの学習への参加を考える上ではとても重要な事です。
そして、デジタル教科書になることで、これまでの紙の教科書とは違ったさまざまな可能性が秘めていますので、その機能をどれだけデジタル教科書が担保できるか、教える側主体でなく、学ぶ子どもたちが学びやすくまた、学びたいと思えるようなプラットフォームをぜひ作ってもらいたいと考えます。
この検討会、とても期待しています。