情報を伝えることの難しさ、パラバトミントン選手のポスター撤去から学ぶこと


本日の朝日新聞にこんな記事が載っていました。

事の発端は東京都のパラスポーツを応援する人を増やすプロジェクト「TEAM BEYOND」の一環として 開催中のイベント「BEYOND FES 丸の内」のポスターです。
ポスターは23人の選手について、競技中の写真とともに競技に向き合う強い気持ちを添えたポスターを制作し、東京駅構内等に掲示されていたとのこと。
その中の1つ、パラバトミントンの杉野選手のポスターには

「障がいは言い訳にすぎない。 負けたら、自分が弱いだけ。」

という言葉が書かれていました。
これを巡って、ネットなどでいろいろな批判の声が上がったようです。
それを受け、東京都は掲載を取りやめてこんな謝罪文をWebに掲載しました。

これには

御不快な思いをされた方々に心よりお詫び申し上げます。 また、御指摘をくださった方には御礼申し上げます。 併せまして、杉野選手及び日本障がい者バドミントン連盟様には、御迷惑をおかけした
ことを深くお詫び申し上げます。
「TEAM BEYOND」は、展示物等のより一層慎重な制作を心がけ、多くの方にパラスポーツ、
パラアスリートの魅力をお伝えしていくよう努めてまいりますので、今後とも、杉野選手 をはじめとするパラアスリートの応援を、何卒よろしくお願い申し上げます。

と書かれています。
さて、文字の情報だけを受け取った場合に、どう感じるでしょうか?
ここからが大切です。
杉山選手は自分に対する言葉として発したということでしたが、他の障害のある人に厳しい言葉をはっ知る表現だと感じる人がいたようです。
さて、実はこの言葉はポスターにするために,作られた表現だったようで、知り合いが原点を教えてくださいました。
それがこの記事。

ここにはこんな言葉が書かれています。

「それまで健常の大会に出ているときは、障がいがあってもできるんだという気持ちもあれば、負けたら“障がいがあるから仕方ない”と言い訳している自分がありました。でもパラバドでは言い訳ができないんです。シンプルに勝ち負け。負けたら自分が弱いだけ」

ずいぶんとニュアンスが変わります。
つまりこの言葉を発している元には「パラバドでは言い訳ができないんです。」ということの方がとても重要な言葉だったはずです。
それが無いので、障害を理由にした言い訳をする人はダメ、みたいなニュアンスがポスータには出てしまったのでしょう。
言葉狩りだといってしまえばそれまでかもしれませんが、短い言葉にまとめることにはよっぽど気をつけないと誤解を生むということを学んだ事例です。

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コメント

  1. 原真二 より:

    こんにちは。岐阜県で特別支援学校の教員をしている原 真二と申します。
    先生のブログは日頃の読ませて頂き、多くのアイデアを頂いています。
    言葉で伝えることの難しさを改めて感じます。事細かに説明しても聞いて(読んで)もらえない、端的にすると誤解を生んでしまう。適切な伝え方を学ばなければと感じます。
    近く教員向け研修(特別支援教育)の講師を行うのですが、本記事の内容を紹介させて頂きたいです。よろしいでしょうか。